2011-04-12 Cp.14 - Passive electrical properties of dendrites influence synaptic integration "Dendrites" 2nd edition 実験で得られたデータから,ニューロンの受動的電気性質を洞察する.(このsectionを理解するのに,”『ニューロンの生物物理』, 宮川 博義・井上 雅司 著”(以下”黒本”)pp.22-24, 148-153が参考になる) 次の3つの受動的電気性質が樹状突起の電気的構造に寄与する. 膜抵抗(Rm),膜容量(Cm),細胞内抵抗(Ri) 高いRiと低いRmは受動的に樹状突起を伝搬するときのシナプス電位の減衰量を増やす.これは活動電位発生部から遠いところでより顕著. ■ Fig.14.1 Ri, Rm, CmがEPSPの減衰に及ぼす影響 NEURONを用いたmodel study. シナプス入力位置とRm, Riを変化させた. Vsoma:somaの膜電位.Vsyn:シナプスしている部分の膜電位. 統制条件(パネル中央列)で,シナプス入力位置をsoma(A)からmid-apical dendrite(B)へ動かすと,somaでのシナプス電位は小さくなる(約2:1).これは樹状突起の膜キャパシタへの充電が膜抵抗を通して失われるため.さらに入力部位を遠くにする(C)