Cp.14 - Subthrethold attenuation by K+ channels

EPSPによるK+チャネル活性化の効果もまた考慮されるべきである.閾値下のEPSPであっても電位依存性K+チャネルは活性化することが示されている.

  • ふたつの別々のイオン導入電極によって(グルタミン酸注入で)2ヶ所にEPSPを起こしたところ,ふたつの電極の相対的な位置に依存してEPSPの加算は線形もしくは非線形(sublinear)になった(Cash & Yuste, 1998;1999).K+チャネルブロッカーの4-APを用いた実験で,ふたつのEPSPが加算されるときにはA-type K+チャネルが活性化されていることが示された.
  • caged-glutamateを用いた海馬培養細胞における同様の実験では,ふたつの刺激間隔が10ms以下のとき,ふたつめの刺激はTTX-sensitiveコンダクタンスによって増強され,もう少し長い間隔(15-100 ms)のときは電位依存性K+コンダクタンスによって抑圧される(Margulis & Tang, 1998).
  • 閾値下EPSPによるNa+, Ca2+チャネルの活性化の効果は,電位依存性K+チャネル,特にA-typeチャネルによって弱められ,それはCA1尖頭樹状突起において高密度であることが明らかにされている(Hoffman et al., 1997).