Cp.14 - EPSP shunting by backpropagating action potentials

backpropagationはシナプス電位ともまた相互作用する.

  • 活動電位を発生させるのに必要なコンダクタンスは大きく,ゆえに見た目の膜抵抗は相当な低下を生み出す.そしてそれは軸索と細胞体に主に局在化されている.この短絡が効果的にこれらの部分の膜時定数を短くし,膜キャパシタンスから電流を吸い取っている.このようにして活動電位はEPSPやIPSPの振幅を減少させている.
  • 皮質V層錐体細胞で,単発の活動電位は基底樹状突起への入力によるEPSPを80%以上抑圧する(Häusser et al.,2001).活動電位がどの程度シナプス電位を抑圧するかは,活動電位によって活性化される局所コンダクタンスの大きさだけでなく,シナプスコンダクタンスのキネティクスとその位置にも依存する.その結果として,遅い時定数のシナプスコンダクタンス変化(例えばNMDA受容体を介したもの)によって生まれるシナプス電位は短絡に対する感受性が低い.